「俺らは総長と副総長だ。これ以上偉い奴なんてどこにもいねぇよ」


そう言って奏が灰皿に煙草を揉み消した。


「それに仲間が一人増えたところで何にも変わんないよ」


「その前にまず、お前はチームに入るんじゃなくて俺らと暮らすんだよ」


「……」


「俺と奏は全男寮に通ってるから、そこで一緒に住んでもらうんだよ」


「……」


「俺と想叶は同じ部屋なんだよ」


「……」


「ここにいるときはだいたい授業サボってるか、暇な時かだけどね」


そう言って想叶が笑った。


いや、笑い事じゃねぇだろ。


ちゃんと授業でろよ。


ってか、一緒に暮らすって何?!


「ちょ、一緒に暮らすって…」


「嫌?嫌ならやめるよ?」


「いや、そう言う事じゃなくて……」


「ん?」


「…本当に…いいのかなぁって……一緒に住むって…」


「うん。紅ちゃんだから」


「でも…全男寮だったらそんな所に女子がいたら…」


「大丈夫。バレないから」


そう言って想叶はまた笑った。