「女の子だってさ、普通の女の子ー」


「・・・普通って?」


「さあ?私はまだ見てないからわかんない」


まあ普通が一番でしょ、と楓は笑って言った。
それと同時に、私の前の席の主である
和也が眠そうに欠伸をしながら教室へ入ってきた。



「あ、和也くん来ちゃった?」


と言いながら立ち上がった。


「昼休み、見に行こーねっ」


楓は楽しそうに笑いながら自分の席へ戻っていった。



どんな子なんだろう・・・。
私はいい子であることを願いながら
午前の授業を受けた。