「瑠衣ーよかったやんな!」 「一歩前進ってやつ?おめでとー」 「っお前ら!うるせぇよ!」 神矢くんのことを瑠衣と呼ぶようになってから数分。さっきから女子の視線がグサグサと突き刺さってきて冷や汗がすごい。 それに、その視線の中には和也からの視線も混ざっているような気もした。 私がどーするべきか、と考えていると ぎゅ、と後ろから暖かい何かに包まれた。 それと同時に、女子の黄色い声も聞こえた。