時計の秒針の音だけが教室に響く。 私たちは黙り込み、沈黙が続くばかりだった。 私が何も考えずに俯いていると、瑠衣がやっと顔を上げた。 「先輩、・・・俺から話していいですか?」 覚悟を決めたように、瑠衣は背筋を伸ばして私の目をまっすぐみつめた。 私は小さくうなずいた。