『Reason-理由-』

同じ頃、屋上にいたのは心と海だった。

「なぁ。いつまで恋人ごっこしてなきゃいけないわけ?」
「私は海君が本気で好きなの!海君は違うの!?」
「好きだったらな、とっくの昔にキスとかしてますけど?亜紀に何話してたわけ?用件次第じゃお前。容赦しねぇよ?」
「な、なによ!パパが居なかったら海君のお父様はクビじゃない!」
「それとこれとは話が別だろうが、とにかくあんまりベタベタすんな。ウザいから」

海斗は屋上から出て教室に向かった。
途中売店でパンと飲み物を選んでいると…

「海君ー。ちょっと良いかい?」
「凜…なんかあった?」
「そそ。ちょい聞きたい事があるんだけど良いかな…?」
「ちょっと待っててな」

海斗は手に持っていたパンと飲み物を買って凜に連れて行かれた。
廊下を曲がり角をちょっと曲がると個室があった。
鍵は常にかかっていない。
凜と亜紀の秘密の場所で、入ると中は薄暗かったが少しだけ落ち着ける所だった。