「……にしても、相変わらずハルは大したもんねぇ…。大学通うからって普通株に手を出す~?」



積み上げられた英字新聞に経済新聞…その他諸々……。



それらを目にした棗は感心しているような呆れているような顔をした。



「………おまえはどこまで嫌味な男なんだっ!?」



そしてなぜか噛みつく秋良にうっとうしそうな視線をよこし



「……別に個人投資家なんか珍しくもねーだろうが。」



何でもないと一蹴してみせる。



「数万単位じゃないくせによく言うわよ………。」



今度こそ呆れた顔をした棗は思わずそうつぶやいた。



秋良は眉間にシワを寄せて経済新聞に手を伸ばす。



「こんなん見たら頭痛くなるって~の~………んん?なんかこれよれてない??」



「…………っ!!」



秋良の何気ない一言に、なぜか雪兎の肩がビクリ!と震えた。



「…………?」



そして、それを見逃す時春では………ない。