誰も居ない部屋で


またいつもと変わらない日常。

変わったと言えば
あの女の人が頭から離れない事だ。

家路を急ぐ。

今日はミートパイの香りがした。

「…………………」

キッチンへ。

「なんもあるはずないよな…」

しゃがみこみ再び朝のように悩む。
食器棚の隙間から何かが見えていた。

「…?」

なんの疑いもなく手に取る。

写真だった。