どうして溜め息をついたんだろう?
「あ…いや、悪い。今のは違う」
「え?」
「自分が教師やってるもんでつい…妹尾はよくわかってると思うけど、楽な仕事ではないというか…いや、楽な仕事なんてないんだけどな。なかなかキツイ仕事だよ?」
あ…そういう意味での溜め息ー…
「妹尾に向いてるかっていうと、向いてる仕事だとは思うけどな。周りをよく見てるとことか…」
あ…今、先生が向いてるって言った。
トクン、トクン。
さっきまで不安に包まれていた心が、一気に晴れたような気がした。
「…先生」
「ん?」
「私と先生って似てますか?」
「…え?」
唐突な質問に、先生は驚いている様子。
「香奈と養護の先生に、先生と似てるって言われたんです。だから、私も教師に向いてるんじゃないかなって思ったんです」
「えー…あー…」
先生が髪を掻く。
何とも言えない顔をして、返事に困っている様子。



