「お待たせ〜♪お菓子も持ってきた♪」


奏はトレイいっぱいのお菓子を見て、


「太るぞ?ブヒっ」

と鼻を指で上げる。



「ちょっ、ちょっと!!勝手に卒アル見ないでよっ!!」



「まだ見てね〜し♪ってか、クラス多過ぎ!!」



「でしょ♪でもあたし、学年で知らない子いないよ?」



「すげぇな!俺なんて同じクラスのヤツでも知らないヤツいるのに…」



「ハハハ…」



「…んで?何組?」



「見る気?」



「当たり前♪…何組?」



「…7組」



「よしよし♪ラッキーセブンな♪」


奏はパラパラとめくる。

7組のページで上から順にあたしを捜す。



「あっ!!いた×2!!すげぇ♪中3の千秋だ!!可愛いじゃん♪やっぱ幼いなぁ」


「……」


「千秋…お前モテただろ。」


「軽くね」


「…認めるか?普通」


「だってぇ♪ホントだし」


「ドイツだ?告って来たヤツは!?」


「知りたい?」


あたしは意地悪に笑う。


「お前なんかに告るヤツの顔が見たいだけだ!!」


…あんたもじゃん…


あたしは各クラス毎に告白してくれた子を指差した。


「…おい×2。マジか!?」


「マジ♪」


「全部で39人って…軽く一クラスじゃね〜か!!しかもほとんどカッコイイし」


「…まぁね。あ、でも彼氏いたから…」


「…アイツだな?アイツはどこだ!!見せろ!!」


「…5」


奏は5組の雷太を見つけると、

「ガキくせ〜♪」

と大笑いした。


「学年で一番モテてたけどね〜」


「って、なんで5組のアイツがお前のクラスの集合写真に写ってんだよ!!
しかもお前にキスしてるとかありえねぇ!!」


「……」



「おい、千秋!キスしたいんだけど?」


「どうぞ?」


「おいで」


「しょ〜がないなぁ」



あたしは両手を広げた奏に抱きついて、

チュッとした。