「お待たせ」
リビングでテレビのリモコンいじってる奏の前にサンドイッチを乗せたお皿とコーヒーを置いた。
「うまそ♪いただきます♪」
あたしはキッチンに自分のコーヒーを取りに行って、奏のむかいにペタンと座る。
「うっまい!!めちゃくちゃうまい!!」
奏の子供みたいな笑顔に思わずあたしの顔も笑顔になる。
「喜んでくれてよかった♪」
「俺、今めちゃくちゃ幸せかも♪」
「大袈裟だよ…ってか、毎日ご飯どうしてるの?」
「あ〜たいてい、弁当屋の弁当だな。まぁ、あとは目玉焼きとかは作るけど。面倒な時は食べないし。」
「えっ?!一体何で栄養とってるの?!」
「メインは学校の学食…かなぁ。」
「聞いていい?魚はいつ食べた?」
「…先月の…「えぇぇ!?ありえない!!」
「ってか、男の一人暮らしなんてそんなもんだろ?」
「そうなの…?」
「じゃぁ千秋がたまに作りにこいよ♪そしたら俺の栄養も今よりマシになるし♪
その後は千秋をデザート…に「そうだね!たまに作るよ!!今のままじゃダメだし!」
「…デザートは千秋っ…「んじゃ今夜も作るね!夕方買い物にいこ!」
「お、おぅ。」
「あ。今日はどうする?どこか行く?」
「う〜ん。千秋は行きたい所ある?」
「散歩…とか」
「散歩?!地味だなお前…」
「そう?奏はデートとかいつもどこ行くの!」
「まぁ…買い物とかだなぁ。俺、あんまデートで出掛けたりしなかったから。」
「へぇ〜。ワイワイしたりしないの?」
「ワイワイの意味がよくわからないけども…買い物行って飯食ってラブホ…がデートコースだな。」
「……」
「アレ…もしかしてヒイてる?」
「…若干。ラブホって…家でいいじゃん」
「あぁ、言ってなかったけど、俺、自分ん家に女入れたの千秋が初めてだし」
「え?ホント?」
「ホント×2。だからラブホ行ってたってわけ」
「ラブホの話…は、いいや」
「あ…わりぃ。とにかく、千秋が初だから♪」
あの写真の人もここに来た事ないんだ…
よかった…

