卒業式が無事終わり、

奏があたしの家に来た。



あたしの両親が、奏の卒業パーティーをしたい…という事で。




「…にしても。お前、なんで色んなヤツと写真撮ってんだよ。」


「あたしだって訳わかんないまま…だったよ」


あたしは、卒業生の男の子達に一緒に写真を撮って欲しい…と頼まれて、
30分程撮影会をさせられていた。


「…留年したらよかったな。俺、心配になってきた…」




「な〜に言ってんの!奏君♪これからずっと一緒に居られるんだから!」



お母さんが会話に入って来た。



「そうだよ、奏君。これからは二人一緒なんだから!」

お父さんも加わる。



「まぁ…そうっすけど…」


奏はあたしをチラっと見た。



「?????」




「さぁ♪みんなで奏君の卒業と二人の門出をお祝いしましょ♪」




「?????」




「あの…卒業を祝うのはわかる…二人の門出って?」




お父さんとお母さん、奏までが顔をあわせて、ニヤっと笑う。





「4月から千秋は奏君と住んでもらう♪」




は?





「はぁぁぁぁぁぁぁ?!?!」






あたしは奏を見る。


奏はクククっと笑いながら言った。



「ずっと黙っててわりぃ!そういう事だから♪」


あたしは口が開いたまま。


「もう♪千秋ったら♪口閉じなさい!」




あたし、奏と一緒に暮らすの?!



「嬉しいっっっ!!!」



あたしは、奏に抱きついた。