【完】あなたの指先で愛して


さっきの言葉も、清香なりのメッセージだったんだ。



『言えなかった』



ずっと我慢してたんだ。



こいつ…ずっと我慢してたんだ。




そう思ったら、清香が愛しくてしょうがなくなった。



俺は清香のブラウスのボタンを一つ…また一つと外した。



「っや……!雅也、何するの!?」



清香は胸元を自分の手で隠して、俺の動きを止めようとした。



俺は清香を近くにあった椅子に無理やり座らせて、唇を奪った。



「あっ…っふぅっ……」



清香の柔らかい唇の間から、俺の舌を中に入れた。





俺は唇を離して、清香の口の周りに伸びた口紅を、指先で優しく拭い取った。