【完】あなたの指先で愛して


「もっといっぱい愛してくれるって…雅也はそう言った。だけど、最近の雅也は違う」



「……」



「雅也の指先で、もっと、もっと私に触れて欲しかった」



清香はそう言って、俺の指先を自分の胸に引き寄せて、また泣いた。



今まで、こんなに清香に求められることはなかった。



いつも俺のいう事に従うだけの清香。



俺はそんな清香に飽きていた。







……だけど、今日の清香は違う。