「まあ、俺がいたな」

状況だけを見ればそういうことになるのだ。

「そ、そう!あなたがいたの!
あなたなら分かる?ここはどこ?」

若干興奮気味な美紀が寛太に一方的に
質問を浴びせている。

「なんで私達はこんなとこにるの?
なんで私達以外は誰もいないの?」

「お、落ち着け!そんな興奮するな!」

そういって寛太は美紀の肩を押さえて
落ち着かせる。

「落ち着いたたか?お前?」

「は、はい」

落ち着いたのを確認して寛太は肩から
手をはずす。

「とりあえず状況の整理をしよう」

二人は今までにあったことを話し合った。
起きたら家族がいなかったこと。
近所の人もいなかったこと。
いつもの公園に猫がいなかったこと。

そして…夢に見た奇妙な夢のこと。