「お祖母さん赤ずきんの顔を見れただけで元気になるとか言ってたわ…」

「そう?だったら早く会いに行って元気にしてあげる」

「そう?じゃあ寄り道せずに真っ直ぐお祖母さんの家に行くのよ。お祖母さんの住んでいる森には狼がいるから気をつけてね!」

「狼?うん分かった!気をつける」

お母さんにそう言って赤ずきんは元気に外へ出た。

頭にはいつもの赤頭巾。手にしっかりとお見舞いの品が入ったバスケットを持って。

家の前では本当に大丈夫だろうかと、お母さんが赤ずきんの背中を心配そうに見ていた。