狼と赤ずきん

覚醒した狼の頭は徐々に意識がはっきりしてきて現実に戻ってきた。

そのおかげで自分の肩を揺らしていたのは先刻まで自分が考えていた赤ずきんだと分かった。


赤ずきんは急に自分が大声を出したせいか…

-といっても赤ずきんの方が大きかったが-

少し、いやかなり驚いていた。

眉間に少しシワを寄せ、大きな目を見開いて狼を見上げていた。

その顔さえも…。

あ、

ヤバイ


「…あ、ゴメン。ぼーっとしてた。ほら、行ってきなよ」

「うん、じゃあね!ありがとうオオカミさん!」

狼は赤ずきんを花畑に向かわせた。

狼は嬉しそうに走ってくその小さな背中と鮮やかな赤頭巾を見えなくなるまでじっと見ていた。