とにかく狼は刺激を欲していた。

自分の限界を知りたいだけかも知れない。


自分はどこまで優れているのか。


自分はどこまで人間を超越しているのか。


自分はどこまで生きていられるのだろうか。


「……おっと」

余計な事を考えた。
すぐに余計なものを脳内から消す。

消しても問題は消えない。

狼はまた考えた。


いっその事遠くへ行ってみるべきだろうか…。

遠いところにはもっと強い奴がいる一人くらいはいるかもしれない。

…強い奴と闘って死にたいのだろうか?


「……またか」

余計なものは消す。

そして相変わらず残る問題。