狼と赤ずきん

素直過ぎる謝罪が可愛いくて赤ずきんも狼につられて笑い出した。

笑ってる赤ずきんを見て安心したのか、男もまた笑い出す。

「アハハッ。…やっぱり可愛いね、君」

「そう?貴方だって…あ、ねぇ。貴方名前は?」

「え?俺?「狼」」

一瞬その名前に驚いた。

まさか獣の名前をしているとは思ってもいなかったし、しかもお母さんに注意された「狼」と同じとは…。

しかし彼はどう見ても人間だ。名前が「狼」なんて少し変わっているだけ。

なんの問題もない。

少なくとも、自分よりは。
よくよく考えると皆から「赤ずきん」と呼ばれている自分が、彼の事をとやかく言う資格はないだろう。

お互い似た者同士。