立派な僕の彼女は
そっと僕の傍に寄ってきて
手を握った。


僕も同じように握り返した。


彼女は手にギュッと力を入れて
僕の目をしっかりと捉えた。



絶対、帰ってくるから。



彼女の目が言っていた。



机の上のすももの飴が、
散らばった資料の上で
ぽつりと座っていた。




彼女はこの日のちょうど1週間後、
たくさんの荷物と
新しく買った飴を持って入院していった。