サヨナラとハジマリ



十六夜が口を開く。

「此処にまで影響がくるなんて!」


十六夜の目には、

動揺の色が見えた。


光は、十六夜の肩に、

両手で掴み揺らす。


「何か知ってるの?」

「どうなってるの?」


「十六夜!」


十六夜は、光の目を

真っすぐ見つめる。


「早く目を覚まして」

「お願い!」

「私たちの世界を助けて!」


光は十六夜が何を言ってるのか

わからかった。

「私たちの世界って何なの?」



「光~」

「朝だよ!」



父の声が空間に広がる。