光は、十六夜に

歩み寄る。


「十六夜久しぶり。」

「元気だった?」

明るく語りかける。



十六夜の目からは、

涙が流れ、頬を伝い、

夢の空間に落ちる。



空間の中に、涙の音が

響き渡る。



光は、十六夜の頬に


指を添えて、涙を拭く。

「どうしたの?」


十六夜が唇を微かに

動かす。


「助けて!」


ピキ ピキ ピキ


光と十六夜は、辺りを

首を動かし見る。


「何の音?」


パリン


十六夜と光のいた

夢の空間が壊れ始めてる。



光は混乱で頭の中が


真っ白になった。