君との関係

急にポケットに入れていた携帯が震えた。皐月から。先生にバレない様にこっそりメールを開く。

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from 皐月

さっきは、急にごめん。
花音にしてみれば大変な事だって分かってる。
でも助けて欲しいの。
私、本当に誠司が好き。愛してる。
この先ずっと寄り添う相手を選ぶなら、絶対誠司がいい。
誠司以外は無理。
誠司以外は要らない。
親の決めた相手となんて怖ろしくてゾッとしちゃう。
間宮君が嫌いな訳じゃないよ。
でも、私の相手は間宮君じゃない。
間宮君の相手も私じゃないの。
花音が恋愛に興味無いのは分かってる。
けど、知らない訳じゃ無いでしょ?
知ってるから、どんな気持ちになるか分かってるから避けてるんでしょ?
お願い、花音助けて。
我が儘な事言ってるのは分かってる。
花音の立場を分かってないお願いだと思う。
でも、私の気持ちが分かるんなら、分かってくれるなら
助けて欲しいの。

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皐月の気持ちは分かる。皐月の気持ちは大き過ぎて全部は分かってないとは思うけれど。

どうにかしなければならない。どうにかして、うちもあいつの家も上手く行くような策を考えないと。