小春side




「ぎゃんっ!」




健吾の家に着いたと思ったら、どこにも入ることなく直行で部屋に連れてかれた。



そのまま私はベッドに投げられる。


…うん。下ろすんじゃなくて投げられた。





むぅ、痛い…



ふかふかなのにやっぱ打ったとこは痛くて、スリスリと摩った。




なのに、健吾は私をベッドの脇から立って見下ろすままで心配の言葉もないんだ。




だから、その目が…怖いの。


――何も考えてないけど、どこか見失ってる目


中学の時の友だちにそうだ、って言われた。



私には目は誰だって同じに見えるんだけどなぁ…違いなんて分かんないよ。





でも、この時は…怒ってる。さっきからずっと。


やっぱ健吾が怖い…。