「陣内、」 もう止めてくれ。これ以上問い詰めたら美加が可哀想だ。 「美加、お願いだから。」 「そっち、にいるよ。」 それを聞いた陣内の行動はとにかく速かった。 「もう、いねーし。美加、」 「なに?」 「ありがと。ゆっくり帰れな。」 その時見た美加は泣いていた。 たぶん、俺のせい。 だから、猫のことも陣内は俺を責めるだろーな。 ハハッと乾いた声を上げた。