「やっぱばれてますよね?さとみとも話してたんです。」


「バラすなら早めがいいぞ。どっきりみたいな感じでいくから、俺にまかせとけ!」


マサキさんは妙に嬉しそう。

それからしばらく話して その日は帰った。


次の日さとみに、
マサキさんにばらした事を話した。
さとみも何故か嬉しそうで、
今度2人でマサキさんの店行こうよって。


今は流れにまかせるしかないか。
なるようにしかならないし。


次のさとみの出勤の日、
村さんはさとみの店に来なかった。
別になんの意味もなかったらしいんだけど、
少し気になった。

営業が終わりさとみと会う。

「マサキの店いこっ!」

さとみはやっと共通の人に知ってもらえるのが嬉しいらしく、はしゃいでる。

2人揃ってマサキさんの店に行く。
いつも行ってるのに何故か緊張する。

店に入りソファーに座る。
マサキさんが寄ってくる。

「やっと2人で来たか。お前らバレバレなんだよ!高校生並だぞ!」

「うるさいなぁ。マサキに迷惑かけてないでしょ!」

さとみは笑いながら突っぱねた。
そして僕の耳元で

「ハル、手繋ごっ。」

と言って手をのばしてきた。

僕は小さくうなづき手を繋いだ。
するとさとみはグラスを取りに行ったマサキさんに大きな声で、


「ほらマサキー!」

と言って繋いだ手を見せ付ける。
嬉しそうなさとみを見ていると元気になれる。


駅で偶然出会って始まった恋。
いつまで続くかわからない幸せだけど、
同じ気持ちでいる今に感謝した。