2人で将来のことを話す。

「ハルずっと水商売つづけるの?」

「そんな訳ないだろ。」

「ハルってさ現場とかで働ける?」

「ん〜。微妙。なんで?」

「もし私と結婚して2人の子供のパパになったら現場で力仕事で養える?」

「力仕事嫌い。」

笑いながら答えた。

「じゃ〜ハルとは結婚できないかな。」

さとみも笑って答えた。

が、意外にパンチがきいてる発言。

「つーかなんで?」

「例え話だけど、子供の為に
肉体的にキツイ仕事もできるのかなって。
ハルは自分の血は繋がってないけど、
私は2人の母親なの。
子供の為なら死ぬ覚悟だってある。
親ってそうゆうものだよ。」

そうだよね。
さとみは、僕の彼女でもあるけど、
その前に母親なんだよね。

僕は昔から地元でトラブルばっかり起こしてた。
先輩から逃げ回ったりしてた。
でも、いつも最後に助けてくれるのは親だった。
体張って守ってくれるのは親だった。

親としては、さとみの発言は当たり前なのかもしれない。
だけど、僕にはそこまでの覚悟はまだなかった。
何も言えなくなった僕にさとみは、

「ごめん!気にしちゃった?まだまだ先の話しだし、深く考えないで!別にハルを否定してる訳じゃないから!」


「ふ〜ん。どうせまだまだまだまだ父親になれませんよ〜だ。」

「あっふてくされた!」

「うっせ!」


さとみの携帯が鳴る。

「わっ。店長からメールだ。連絡すんの忘れてた。」

「なんて?」

「仕事は仕事。男は男。そこはちゃんとしなさいだって。バレバレだったみたいね!」

さとみがもう1時度携帯をみる。

「ねぇハル見て。5時過ぎてる」

「あっ帰らなきゃ。」

立ち上がろうとする僕を押さえるさとみ。

「やだ。帰りたくない。」

「こら。帰らないとお母さんに怒られるでしょ。」

母親だけど、まだ21歳の女の子。
複雑なんだなぁ。