DVDをみていると、
急に立ち上がるさとみ。

「ハルお願いがあるんだけど。」

「なに?」

「今日朝から動きまわってて疲れちゃったから5分だけ横になっていい?」

「ふ〜ん。別にいいけど。」

「Tシャツとジャージみたいなのある?」

「贅沢だな。
そっちの部屋にあるから適当に使っていいよ。」

「とってよ!」

「贅沢すぎるぞ。」

そう言いながらも、布団のある部屋に行き、
着替えを選ぶ。

「さとみちっちゃいから何着ても、でかいよ?」

「いいのいいの!」

適当に選んであげる。
Tシャツを渡すと匂いを嗅いでいるさとみ。

「なんだよ。ちゃんと洗ってるよ。」

「そうじゃなくて、柔軟剤とか使ってるの?」

「あぁ。必需品でしょ。」

「男なのにマメだねぇ。これも意外。じゃ着替えるから出てって!」

「はいはい!」

部屋を出るとさっさと閉められる。

ソファーに座りまたDVDを見る。
後ろからドアが開く音がしたので、振り向くと
さとみが顔だけ出している。

「絶対みないでよ!」


「見ねぇよ。」


まだ着替えて無かったのか。

10分程経っても部屋のドアが開かない。

「さとみ〜。」

返事がしない。
そっと開けてみる。
さとみは横たわって寝ちゃっているようだ。