翌日、
正月明けて一月半ばともなると、

みんな金欠なのかなぁ。

昨日は土曜日だったけどいまいち暇だったし。

てゆーか、うちの会社、日曜日位休めばいいのに。


「おはようございま〜す。」


「おはよう。」
ってテンション低い店長。

「どうかしました?」

聞けばこれからオヤシラズ抜きに行くのが憂鬱なんだって。

さてさて今日もスカウトって名の時間潰しに行ってくるか。


雑用を頼まれる前にそっと店をでる。

寒いなぁ。今日は日曜日だから他の店のスカウトも誰もいないや。

まぁ居ても誰とも話さないんだけどさ。



ってぼーっと携帯いじってたら
2時間もたっちゃったよ。
まだ誰にも声掛けてねーし。

ご飯食べに行くか。


と、その前にあの子に声かけてみよ。

「すいませ〜ん。キャバクラのスカウトなんですけど...」

「はい?」

目がぱっちり大きな女の子。
パーツが整ってる、美人系だ。

久々にシカトじゃなく
そして、
可愛さにテンパる。

「あ、あの今どこかで働いてますか?」

少し話すと、店の名前は教えてくれなかったが、近くで働いてるそうだ。
ちなみにうちじゃ出せない時給で働いてて..。

でも、諦められない僕は

「あのさ、番号教えてくれない?」

「なんで?店移る気ないよ。」

どうしよ。この子からしてみれば、教える意味ないし。
一瞬考えたがとっさに出た言葉が、

「今度指名で行くから!」

ためらう彼女。

だめか。

「しょうがないなぁ。
いい?言うよ?」

やった!
って店移らないって言われたしなぁ。

番号を交換し、名刺を渡しといた。

「名前は、さとみ!ちゃんと店来てよ!」

「はいよ〜。」

可愛いぃ。

テンションが上がり、
ご飯を食べて、店に戻る。


こうして、俺とさとみは出会った。