「はい…」
電話に出るとマネージャーからだった。しかもそうとう怒っているようだ……
『マサキ!今どこに居るんだ!?亮も一緒なんだろ?』
俺らのマネージャーは加藤優作(カトウユウサク)28歳、男。俺らからしたら兄貴みたいな存在だ。
「あぁ…ごめん、ちょっと用事みたいなもんだよ」
部屋にいなかったのがバレたのは初めてだ。
いつもは亮が誤魔化してくれてたから、さすがに二人でいなくなるのはまずかったかなぁ
『ったく、今どこ?迎えに行く』
半ば呆れたように言う。
「いいよ歩いて帰るから、それにもうちょっと居たいし…」
『だめだ!明日も早いんだ迎えに行くから場所を教えなさい!』
これ以上怒らせるのは危険だ。それに仕事に遅れて怒られるのは俺らじゃなくマネージャーである彼なのだ
「はぁ…わかったよ。駅の近くのコンビニでまっといて」
店の場所をいうとまた居なくなったとき店まできて連れ戻されるにきまってる。
場所だけ伝えると電話を切り、亮に言った。
「帰るぞ。優作さんが怒ってる」
「えぇぇまじでぇ」
ぐったりしている亮の肩を叩いて娃弥にいう。
「ごめんまた今度でいい?」
娃弥はにっこり笑ってコクリと頷いた
「うん。お仕事でしょ?頑張ってね」
バイバーイと手を振る娃弥に別れを告げ俺らは店を出た。
「すげぇな…娃弥ちゃん」
コンビニへむかう途中で亮が口を開いた。
「うん、俺も直接きいたの初めてだった」
まだ、耳にのこってる
あの歌声…
「娃弥、良かったな友達が出来て」
二人の居なくなったあと、おじさんが言った。
友達……
そう言えば長い間忘れていたな
友達が出来るってこんなに嬉しかったんだ

