俺がアメリカに来てから3週間ほどたったころ。

偶然テレビで娃弥を見た。


でも、そこに映っていた娃弥は俺の知ってる娃弥じゃなかった。

やわらかいアコースティックギターの音色も
歌っているときのあの優しい表情もどこにもない。

エレキギターをかき鳴らし
苦しそうに、もがくように、叫ぶかのように歌っている娃弥だった。


俺がこっちに来てからいったい娃弥に何があったんだろう??

そう思いながらもなかなか娃弥に電話することが出来なかった。



そんなときだった。

娃弥がライブをやると言う話をきいた。

俺のこっちでの仕事も後少しになっていたときだった。


俺はどうしても娃弥にひと言おめでとうって言いたくて娃弥に電話をした。



久しぶりに聞いた娃弥の声は、
明るく話していたけど少し元気がなかった。