「葵衣、本当に大丈夫?」



「大丈夫。向こうに行けば兄貴もいる。」



「そうだわね……なんかあったら連絡するのよ?わかった?」



「ん。行ってくる。」



私は荷物を持って玄関を出た。



今喋っていたのは私の母親。いつも、私の事を心配してくれる。でも、正直ちょっとうざい。




私の名前は神童葵衣。
高校1年。



私は今日から新しい街、新しい学校で生活をする。



私はついこの間まで関東一暴走族[桜麟]の総長だった。



私は、暴走族から足を洗った。


でもそれは、現実から逃げただけ……