「いない。出て行った」 「出て行った?ホントに?」 電話の向こうで、真由はケラケラと笑っている。 「竜の家にいるみたいだから、ちょうど良かったけどな」 「ふぅん。まあ、竜なら実家暮らしだから、一応安心か」 本当は嫌だけど、この際仕方ない。 「じゃあさ、彼女に振られたばかりで寂しいでしょ?私が今から行ってもいい?」