「それは違うよ、美優ちゃん」


佑斗さんは、優しくゆっくりとそう言った。


「周りから聞いた限りでは、勇人は気付いてなかったらしい。自分が刺されそうな事に」


「・・・・」


「だから、もし、美優ちゃんが教えてくれなければ、もっと致命的な事になってたかもしれないんだよ」


私を励まそうと、そう言ってくれてるのが分かって、ますますいたたまれない。


「私が変わってあげたい・・・」


握り締めた手に力を込めてそう言うと、佑斗さんは優しく頭を撫でて言ってくれた。


「逆じゃなくて良かった。勇人はそっちを絶対に望んでないから・・・」