ぼくのピペット

 

そんな彼の家は、あの辺りで一番大きな家であり、とても目立っていた。

学校帰りの途中についつい見てしまう私は、彼が家に入っていく姿もよく見かけていた。

さっきの様子からすると、まったく気付いていなかったみたいだけど。

私がマンションを出た瞬間に彼と遭遇したことだってある。

彼が私の家を知っていたのはそのせいだろう。