何故だか、 俺が中森さんを説得する事になった。 「こんなに嫌がっているんですから、 勘弁してさしあげたらどうでしょうか」 何故か敬語で。 「でもね、せっかくの猫の日だしね」 駄目かな?と、可愛らしく首を傾げる。 せっかくってなんだよ。 どうでもいいだろ。 その辺で猫見て楽しめばいいじゃん。 いつもならそんな風に思う俺だけれど。 ……ああ、これは困るわ。 中森さんの仕草、可愛すぎだろ。 小田の気持ちが改めてよく分かった。