「だーれだっ?」

教室に戻るなり、いきなり目を塞がれた。


「こないアホなことすんの秀次(しゅうじ)以外おらんやろ。」

ため息と一緒にその手を振りほどくと、チェッと言う声が聞こえた。


「で、今度は何や?」


「国語の宿題。」


戸田(とだ)秀次

ウチとは絵真と同じく、中学時代からの友達や。


背が高く、サーフィンのし過ぎで黒く焼けた肌、女受けの良い顔。


言うまでもないけど、そらもーモテモテやわ。


んならなんでそんな男がウチに話しかけてくるかと言うとな

狙いは、ウチの頭や。


こう見えても、クラス一の頭脳を持つ女やで。



「はいよ。」


そう言って国語のノートを投げると


「ぅおっっ」



・・・・顔面命中してもうた