6 L O V E .



 車に乗っている間、あたしも榊さんも一言も言葉をかわさなかった。

 榊さんを盗み見ると、とても柔らかな表情をしていた。





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 着いたのは、あの日来た、海だった。




 榊さんは何も言わず、一人で車から降りていった。
 あたしも慌てて後に続いた。



 「さ、榊さん!」



 「ん?」




 手には煙草。喫煙者だったんだ。
 なんとなくイメージじゃなかったから、ちょっとビックリした。






 「なんで、急に・・・」



 「まあ、こっち来なよ」



 と、おいでおいでする。