だって…玄関のドアの横にもたれるようにして人が座りこんでるんだもん…。 「え…!?」 こわっ。こんな時間に…って… 「な、なんでいるの…」 顔をあげたその人にあたしは驚きを隠せなかった。 だって、だって… 「どんだけ待たせるの」 スッと立ち上がったその人があたしの手を握る。 その手はひどく冷たい。 まさか、この寒さの中…ずっとここにいたの…?