「…雅!」 「桜ちゃん、おはよ。今日も寒いねー」 偶然、下駄箱で桜ちゃんに出くわした。ピンクとグレーのチェックのマフラーが桜ちゃんによく似合う。 「ねぇ、榊さんのことだけど…」 あたしはビクッとした。 「な、何?」 「榊さん…留学いくらしいよ」 へ?留学? 「なんでも国際医療に携わりたいらしくて…」 「そ、そうなんだ…すごいね!」 「雅!ほんとにいいの!?しばらく会えなくなっちゃうんだよ?」