6 L O V E .



 あたしのトラウマがまた顔を出す。


 初めて付き合った彼に、「白石さんが好きになった」と言われた。



 高校入って一目惚れした先輩は、秋歌と付き合った。



 高1に付き合った彼は、陰で「翠なんてキープだって。白石秋歌を本命にするまでのな」って笑ってた。





 もういくらなんでも十分だって。
 あの子に敵わないのは、あたしが一番わかってる。
 

 だからもう本気で誰かを好きになりたくなかったのに・・・。






 涙が止まらなくて、あたしは自分に跨ったきょーから目をそらした。


 だけど気付けば、あたたかいぬくもりに包まれていた。


 
 「・・・バカ」


 

 「ちょっときょー!?」