当たり前のようにキーを取り出し、ロックを解除するとあたしを引っ張った。
「覚悟決めろ。もう、帰さないから」
そう耳元で囁かれて、あたしの体内は燃えるように熱くなった。
血液がすごい勢いでグルグルと巡っている。
ヤバイ。ほんとにキケンだ、こいつ。
分かってるのに、体が素直にきょーについていく。
「・・・きょー」
あたしは不安で彼の名前を呼ぶ。
廊下に3つあったうちの1つのドアを開け、あたしを誘導する。
きょーは喋らない。
たぶんここがきょーの部屋。
男の子の部屋って感じだけど、ちゃんと綺麗にされている。
当然あたしは分かってる。
きょーが今からすることを。
それを拒否するつもりはない・・・。
だって理由がないから。
だけど、その前にどうしても聞いておかなきゃ。

