6 L O V E .




「須賀君・・・ごめんなさい」


私が頭を下げると、須賀君は何も言わず私の手を引いた。



無言で電車に乗り、ただただ須賀君のあとをついていった。





「ここって・・・」


「俺らの行ってた塾。もう使われてないらしいけど」



古びたビルの3階。たしかにそこに昔、塾があった。



今はその目の前の待ち合わせ場所によく使われる広場にいた。



「須賀君、ほっぺ冷やさないと・・・」


横顔を見て、赤くなった頬に目がいった。

だけど、ハンカチを取り出そうとしたその手を思いっきり掴まれた。


そして、そのまま抱きすくめられた。