「ちょっと君たち、なんの騒ぎ?」
このタイミングで警備の人がやってきた。
「なんでもないっすよ。弟に学校行けって言っただけです」
上手いこと男の人は嘘をついて、警備員をあしらうと、
「もう、お前らいいよ。つまんねー」
周りの目も気になってか、それだけ言って立ち去ろうとした。
「頼むから、こいつにひどいことしないでください」
真っ直ぐに男の人を見た須賀君。
「・・・わかったよ。俺もお前と同じ気持ちだったしな、前まで」
そう告げて、その場から消えていった。
私の胸はぎゅっとしめつけられた。
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