あの頃よりずっと身長も高くて、幼さはちょっと残ってるけど、完全に大人の男だった。
「えっと、その・・・助けてくれてありがとう。じゃ」
私はパニックと気まずさから逃げ出そうとした。
「え?待てよっ」
でも、またガシっと手を掴まれてしまった。
「離して」
「嫌だ」
なんで、こんなときに現れるの・・・?
今まで一度も顔合わせなかったのに・・・。
「とりあえずさ、どっか入ろ」
「いいっ」
私はこの場にいたくなくて、振り切ろうとした。
「頬、腫れてる」
そう言って、私の頬に優しく触れた。
ねえ、やめて。苦しいよ、須賀君。

