え?何が起こったの? 見知らぬ男の人が私の手を引いて、走り出した。 「ちょっと待ちなさいよっ」 そんな声が後ろから聞こえてきたけど、なんでか笑っちゃった。 ざまあみろ!ってね。 「ここまで来たら大丈夫だろ」 駅近くの路地裏に私たちは入り込んだ。 そこで初めて、その人の顔を見た。 「え・・・」 「お前さあ、何してんだよ」 ねえ、嘘だよね。嘘だっていってほしい。 「もしかしてだけど・・・須賀君・・・?」 「おう。久しぶりだな」