「あのさ、俺、「先輩!」
「へ?」
「あたし・・・先輩のこと好きです。先輩の優しいところとか、彼女を大切にしてるとことか。全部、全部好きなんです。だから・・・遠慮せず振ってください!」
聡が言ってた。
先輩の黒いピアスは彼女からのプレゼントだって。
あの日は先輩、ピアスしてなかった。
でも、今日はしてる。それってよりを戻したってことでしょ?
「・・・振ってくださいか、ほんと桜ちゃんおもしろいわ」
「え?」
そこにはクシャっと笑う先輩の姿があった。
「人の答えも聞かず逃げ出すし、今も人の話遮るし、好きなのに振ってくれとか言うし」
「あ、そ、それは・・・」

