先輩にまんまと言いくるめられ、公園へとやって来てしまった。 「あ、あの!もう大丈夫なんで下ろしてください!」 しかも所謂、お姫様だっこ状態で。 先輩って意外と強引なんだなあ・・・。 揺れるオレンジ色の髪に触れたいと不謹慎にも思ってしまう。 「足、出して」 水道付近に下ろされ、片足を水で流す。 「いっ」 ピリッと水が傷口にしみる。 「大丈夫か?」 鋭い瞳が優しくなる。 先輩、あたしを殺す気ですか?