6 L O V E .




「まっとりあえず座れよ、お前ら」


「そうだぞ、主役、俺だからなー」


聡と先輩の声でみんな一斉にその話題から遠のいた。


でも、巧くんだけ・・・あたしのことをジッと見ていた。




・・・怖い。反射的にそう思ってしまう。

まだあたしのことが好きとか、ないよね?



散々・・・ふったのに・・・。




「ごはんできたから、あたし帰るね」


ちょうどキッチンに来た聡にそう言った。



「・・・ごめん、桜。巧のこと、無神経だったよな」


「聡が謝るなんて、気持ちわるっ」



「は、なんだよ!俺だって謝るぐらいできるし!」




こうやって聡と言いあいしてると、先輩のことも巧のことも少しだけ心の隅に追いやれる。