6 L O V E .



「…来ないよ。別れたからさ」



「へぇ~って…え!?」



驚きのあまり手元が狂ってホ危なく包丁で指を切りそうになった。



「大丈夫?」


なんて心配そうに顔を覗かせる先輩。


嘘…別れたって…本当に?



「あの…す、すいません」


「いや…しょうがないよ、うん…」



あ、先輩まだ彼女こと好きなんだ…。

そりゃそうか…あれだけラブラブだったんだもんね…。


胸がジリジリと熱くなる。

痛みと同時にズルい考えが頭をよぎる。



今なら先輩の心につけこめるんじゃないかって。