「…来ないよ。別れたからさ」 「へぇ~って…え!?」 驚きのあまり手元が狂ってホ危なく包丁で指を切りそうになった。 「大丈夫?」 なんて心配そうに顔を覗かせる先輩。 嘘…別れたって…本当に? 「あの…す、すいません」 「いや…しょうがないよ、うん…」 あ、先輩まだ彼女こと好きなんだ…。 そりゃそうか…あれだけラブラブだったんだもんね…。 胸がジリジリと熱くなる。 痛みと同時にズルい考えが頭をよぎる。 今なら先輩の心につけこめるんじゃないかって。