「合格おめでとうございます」 何か話題を、と思い咄嗟に口をついて出た。 「ああ、ありがとう。まぁ大したことなんにもしてないんだけどねー」 「この時期だと推薦ですか?」 「そうそう!その時だけ黒染めしたー」 なんて髪の毛を触ってみせた。 その仕草が可愛くてあたしは思わず目をそらした。 「…今日は彼女さん来ないんですか?」 あたしバカだなぁ。 わざわざ自分の傷えぐるような質問するなんて。